雨が降っていた。全てのものを、しなしなと柔らかくする霧のような雨が降っていた。
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山あいの小さな駅の改札をぬけ、短い藤棚のある階段をおりてゆくと、人通りのない街道に出る。左にまがり暫らく行くと大きなトンネルがある。 |
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時々轟音を上げながら通り過ぎる車に注意しながら、遠くに見えるあかりを頼りに暗くて長いトンネルを歩いて行く。 |
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漸くトンネルをぬけると、両側の山々がぐっと近づいてきた。左手には道に寄り添うように川が流れ、水音が、立ち止まるたびに聞こえてくる。 まもなくあのレンガ色のカーブの所を歩く私が見える・・・。 |
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ぽつりぽつりと点在する家々の入り口を眺めたり、 |
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思わぬ道草を食うことになる。 |
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40分ほど歩いただろうか。森の入り口でもあるかのように小さな橋が、細くなってきた川の上に架かっている。 |
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立ち止まって橋の向こう側を覗いてみる。しかし大きな葉の茂った木が橋の上に倒れかかっていて・・・・。 |
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三つ葉あけびの蔓の這う柔らかな地面を踏みしめながら行くと、何やら大きな笊のようなものが立っている。 |
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10年が過ぎる |
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このような |
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雨に濡れたテーブルの上には食事の用意がされている。いったい誰の為の食事なのだろう・・・・。 |
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5年後 |
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骨のような形と色 |
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勢いのいいのは植物だけで・・・・・。 |
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神奈川県相模原市藤野 |
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16年間 |